2019年の保護鳥獣は鳥類28種(71件)、哺乳類3種(9件)でした。
搬入後の転帰は、鳥類では死亡率39%、放鳥30%、発見者やボランティアの方による一時的飼育が31%でした。
哺乳類では、死亡率44%、放獣44%、発見者やボランティアの方による一時的飼育が11%でした。
今回は、前年と比べて搬入件数が33%減少し、記録を開始した2000年からでは、2番目に少ない件数となりました。
これは、例年見られていた鳥のヒナの巣立ちの失敗や善意の誘拐による持ち込みが少なかったためであり、特に毎年多かったスズメとツバメの保護件数が顕著に少なくなりました。
また、今回初めて保護された種は、シロハラミズナギドリ、トウゾクカモメ、ヒメアマツバメでした。
こちらは、台風等の自然災害や、交通事故が原因であると考えられます。
今年の千葉県は、2度の台風接近や大雨による水害により、 野生動物にも大きな被害がでていました。
特に野鳥は巣立ちの時期でもあったため、巣立ち雛の搬入件数の減少はこちらの影響もあるかもしれません。
本年は、野生動物の救護ボランティアに登録いただいている方から無事放鳥・放獣できたというお言葉をたくさんいただけてとても嬉しかったです。
人の手で簡単に捕まってしまうほど弱っている生き物を野生復帰させることはとても簡単なことではありませんが、これからも、1羽・1頭でも多くの動物を野生に帰せるように、治療やボランティアの方々のサポートに精一杯携わっていきたいと思います。