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[卵巣・子宮の疾患]

メスは年齢とともに卵巣・子宮の疾患が大変多くなります。

 

多くの場合血尿が出たといって来院されます。

血尿の場合、膀胱炎や結石なども考えられますが、メスウサギでは、実際は血尿ではなく子宮からの出血であるということが非常に多いです。

卵巣・子宮の病気といってもさまざまな種類がありますが、子宮水腫、子宮内膜症、子宮蓄膿症、子宮腺癌といったものが比較的多いようです。

いずれの症状であっても出血が見られることが多く、一見血尿のように見えます。

ただし、泌尿器系からの出血なのか生殖器系からの出血なのかの鑑別は難しく、まず泌尿器系からの出血に対する治療を 行ってみますが、治療に対して反応がない、もしくはすぐぶり返すようならば生殖器系の疾患の疑いが高いといえます。

メスはオスに比べ比較的寿命が短い傾向にあります。年齢が高くなるとともに増加する卵巣・子宮の病気がメスに多発することが理由のひとつにあります。

避妊手術をしましょう!!

当院では、卵巣・子宮の病気を未然に防ぐために、早期に避妊手術をすることをお勧めしています。

というのも、年齢が上がるとともに肥満傾向になるウサギが大変多くなるからです。

ウサギは皮下脂肪より内臓脂肪がつきやすく、子宮の周囲にも脂肪が非常に多く沈着します。

内臓脂肪の多いウサギの手術は麻酔管理や脂肪からの出血などの点から、それだけ手術が難しくなります。

肥満にさせないことがそれ以前の問題としてありますが、まだ内臓脂肪のあまりついていない6ヶ月 ~1歳ぐらいまでに手術をするのが理想的と考えています。

 


 

病気になってからの手術は、当然のことながら大変リスクが高くなります。
未然に予防できる病気なので、メスウサギを飼っていてもし将来的に出産させるつもりがないのであれば、なるべく避妊手術を行うようにしてください。