2018年の保護鳥獣は鳥類33種(108件)、哺乳類5種(12件)でした。
搬入後の転帰は、鳥類では死亡61%、放鳥19%、発見者やボランティアの方による一時的飼育が19%でした。
哺乳類では死亡75%、放獣0%、発見者やボランティアの方による一時的飼育が19%でした。
例年通り、鳥類では街中でよく見かけるスズメ、ツバメが今年も多く保護されました。
ドバトも例年より多く保護されました。それに対し、キジバトは少なかったです。
哺乳類では、去年は保護されることがなかったアブラコウモリ、アナグマ、ハクビシンが保護されました。
これは、台風の影響や交通事故によるためだと考えられます。
他には、今年は当院では初めてオオセグロカモメ、セッカ、アマツバメ、ジョウビタキが保護されました。
また例年通り、春から夏にかけての鳥のヒナの巣立ちの失敗や善意の誘拐が多く見受けられました。
善意の誘拐というのは、巣立ちの時期で上手に飛べない鳥を間違って保護してしまうことです。巣立ちの時期は上手に飛べないことが多いので、ヒナを見つけた時は、保護する前にまず怪我をしているのか確認をするのが大切です。怪我をしていない場合はそっともといたところへ戻してあげるのがよいでしょう。
保護された動物すべてを野生に帰すのは実際には難しいですが、1羽・1頭でも多くの動物を野生に帰せるようにこれからも救護にあたっていきたいと思います。