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育雛方法について

【給餌方法】

雛にさし餌をする際、一般的に粟玉が使われています。

しかし、粟玉をお湯でふやかした状態のものを与えると、消化管内に効率に真菌が増殖しやすくなります。

お湯でふやかすだけでなく、必ずひと煮立ちさせてください。

 

また、粟などの種子にはビタミンA(VA)が含まれていません。

その他のビタミン、カルシウム等も粟玉だけでは不足しやすくなります。

これらが不足すると、皮膚や粘膜の抵抗力が低下したり、神経傷害、骨疾患などさまざまな栄養性の病気を引き起こすこととなります。

そこで、ひと煮立ちさせた粟玉には、冷ました後に必ずコマツナなど青菜(参照:セキセイインコの餌)をすって混ぜましょう。

ただし、VAは脂溶性ビタミンなので、栄養剤で添加する場合は過剰症に注意して下さい。

最近ではパウダータイプのバードフードが海外から輸入されていますので、そのようなものを利用するのも良い方法です。

 


【給餌の回数】

鳥の大きさによって違いますが、セキセイインコでは90分から2時間置きに1日7回位が目安です。

食べた餌は食道の一部が拡張した”そのう”と呼ばれる場所に一時的に停留します。

一回に与える餌の量はそ嚢の容量の約5~8分目です。

 

1日2~3回しか与えず、そのうがめいいっぱい膨らむまで食べさせると、長時間停滞するため発酵しやすく、やはり真菌症の原因になります。

また、ぬれた粟玉は非常に腐りやすく、給餌する時にその都度作るよう心がけ、籠の中に1日中入れ放しにはしないでください。

 


【飼育環境】

雛のいる部屋は25~30℃、湿度は40~60%になるように保温して下さい。

この時ガスや石油を使うと、一酸化炭素中毒など空気の汚染で命を落としかねないので、市販のペットヒーターや電気の暖房 器具で暖めることをお勧めします。

更に温度計 、湿度計を置いて確認すると良いでしょう。

 

カイロを使ってはだめでしょうか?と聞かれることがありますが、カイロは鉄と酸素とが反応して発熱します。

外気が入りにくいようなかごに入れていた場合、周辺の酸素が減り、酸欠状態になる可能性があります。

また、鳥は暖かい空気を吸うことで体温を保持します。体の一部だけ温まっていても、かご内の室温が低ければ保温の効果は余りありません。そのため、緊急時以外は使用しないほうがよいでしょう。

その他の暖房器具も同様で、必ずかごの中全体の温度がきちんと維持されているかどうか確認してください。